皆様の会社でも、年に一度の決算だけでなく、月次決算を行っていると思います。
そもそもなぜ月次決算を行っているのでしょうか?
会社として、経営上の判断をするためには、現状を把握する必要が有りますよね。
決算対策や正確な経営判断をするためにも、毎月の月次決算は不可欠です。そして、月ごとの決算には、経営判断を誤らない程度の精度が必要となります。
月ごとの決算において、信憑性を低下させる要因の一つとして月ごとの棚卸在庫が挙げられます。
毎月における棚卸在庫を会計上反映させないと、月ごとの損益はその月の仕入れの額によって大きく左右されてしまいます。また、資金繰りの観点から見ても、棚卸在庫は「お金を支払って仕入れたものが売上げることによってお金として回収できていないもの」です。つまりは、資金繰りを圧迫する一因にもなり得ます。
このように、棚卸在庫を把握することはとても大切です。
そこで棚卸在庫を、①定番在庫 ②戦略在庫 ③不良在庫 の3つに分けて把握してみてください。
「定番在庫」 とは、通常の業務の範囲で自社が一定レベルまで常に保有している在庫です。これに関しては、最大限回転率を上げることが求められます。
「戦略在庫」 とは、全て売り切ることを前提として保有しているもので、常に販売計画と在庫状況を確認することが必要です。また、売れ筋商品として「定番在庫」になりうるかどうかの見極めをする意味も含まれます。
「不良在庫」 とは、上記2つに該当しないものです。「いつかは売れる・・・」という在庫は、いつまでも売れない在庫のまま保管されていることが多いのです。この場合、「いつかは売れる」から、「いつ」「だれに」「どうやって売る」のか具体的販売戦略が決まっていないものは不良在庫として見直すことで、意識を変えることが 出来ます。
ぜひ、皆様の会社におかれましても、今一度自社の棚卸在庫の定義づけを行うことで、 再評価を行ってみてください。