税収とその使い道

 今年は3年ぶりの行動制限のないゴールデンウィークでしたが、皆様はどのように過ごされましたか?今後の感染状況が気になるところではございますが、先日の新聞に2021年度の税収が過去最高ペースで推移している旨の記事が出ておりました。最終的に2021年度の税収は63.9兆円を見込んでいるようです。

 コロナ禍の不景気や円安などの厳しいニュースが多い中、違和感を覚える方もおられると思いますが、実は昨年に引き続いて2年連続の過去最高額の更新なのです。法人税・所得税・消費税ともに伸びており、わかりやすい要因として消費税は2019年10月に税率が10%に引き上げられた効果が続いていることがあります。所得税は2021年前半の株価上昇の恩恵もあるようです。大きく見ると、コロナ対策費として歳出されたものが税収として戻ってくる部分もありますよね。

 一方で支出予算も膨張しています。2022年度の国家予算は107.6兆円、このうちの税収見込みは65.2兆円、国債依存度は34.3%の36.9兆円です。過去最高税収とはいっても予算の大部分は国債で賄われている構造はあまり変わりません。見込みを上回る税収の使い道は、「次の成長につなげる支出」となるのか国債返済に充てるのか、使い道にも関心をもって過ごしていきたいと思います。

             

後藤 美加
文責
副本部長 税理士後藤 美加
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