季節は確実に移ろい、冬の寒さを感じつつ過ごす日々となりました。手洗い・うがい・マスク着用を引続き励行し、健やかに年末年始を乗り切りたいものですね。
さて、令和4年1月1日より、健康保険・傷病手当金における支給の考え方が改正されます。具体的には、傷病手当金の支給日数が、「通算」化されます。
これまでの傷病手当金は、支給開始日から1年6ヵ月で支給終了日が確定していましたが、今回の改正により、支給期間中にいったん就業に戻るなどした場合には、その就業期間分(=支給停止期間)だけ支給終了日が延びることになります。通算期間の最長は1年6ヵ月分です。
各企業にとっては、優秀な社員が私的原因による傷病にかかってしまった場合も、この傷病手当金制度を活用することで、離職を防止し、雇用維持を図ることが可能となります。
少子高齢化が急速に進展する現在、在籍中の社員に長く勤めてもらうことや社員の定着率向上は、企業の持続性に係る重要課題の1つです。
今回の制度改正は、社員に対する公的保障の充実に留まらず、中小企業の人材確保と人材活用の面からも、大きな意義を持つと考えます。