ちょっと税金の話
仮想通貨の税務

2017年9月6日国税庁ホームページにて、「ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係」という資料が公開されました。 具体的な説明は省略しますが、ビットコインとは仮想通貨の一種であり、ネットショッピングなど一部の店舗において、物品の購入やサービス対価の支払に使用することができる姿形の存在しない仮想の通貨です。 今回の資料では、個人がビットコインを使用することにより生じる所得は原則として雑所得に区別され所得税の課税対象であるとの見解が公表されていました。実は今まで仮想通貨の取引で利益が出た場合にどのような課税関係になるかについて、明確な指針がなく不明瞭な状態がつづいていました。 近年、ビットコインを含む仮想通貨の取引価格の上昇に比例して増加する個人投資家の売買に対応し、申告納税を促す目的があるものと思われます。 ただ、公表された資料というのは、たった3行だけの文章であり、対象が仮想通貨ではなく「ビットコインの使用」に限定されており、使用の範囲についても明確化されていないなど未だに仮想通貨に対する個別具体的な税務上の取扱の全貌は明らかにされておらず、今後新たな見解や税法の施行により取扱いが変更される可能性は十分にあります。 時代の変化に応じて変わっていく法律は、実におもしろい生き物ですね。

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