ちょっと税金の話
たばこ税500億円超の税収減少?

紙巻きたばこから煙や灰がでない「加熱式たばこ」に切り替える人が増えている影響で、平成29年のたばこ税の税収が前年より500億円以上減少する見通しであることが発表されました。
1箱あたりの税額が、紙巻きたばこが約244円に対し、「加熱式たばこ」は約34円~206円(葉たばこの使用量の違い)と税額が低いため、現在のペースで「加熱式たばこ」への切り替えが進んだ場合、平成32年には2,000億円~3,000億円の減収になるとのことです。

また、たばこの販売数量も平成8年の3,483億本をピークに年々減少し、平成27年は1,833億本とピーク時の52%まで減少しています。販売数量が半減しているので、たばこ税の税収も半減していてもおかしくありませんが、実際には、ピーク時の年間税収2.2兆円とほぼ同じです。
なぜならば、喫煙者の減少に合わせるかのように、平成10年、15年、18年、22年の4回にわたり増税することでカバーしているからです。

今回も、税収維持のため政府・与党内で、「加熱式たばこ」に対する課税方法の見直しや増税議論が浮上すると思われますが、それにしてもここ20年で5回目の増税は、多すぎますね。

日浦 博之
文責
税理士日浦 博之
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