帳簿書類の保存に関する改正がございましたので、改めて保存方法等の概要を記載いたします。
1. 原則的な保存方法
紙による保存。パソコンで作成した帳簿書類についても、出力して紙による保存が原則になります。
2. 電磁的記録による保存方法
自らがパソコンを使用して作成する帳簿書類のうち、税務署の承認を受けたものについては、紙での 保存にかえて CD、DVD、サーバ等に記録した電子データのまま保存することができます。
3. 一定書類のスキャナ読取による保存
契約書や領収書など紙で保存していた書類をスマホなどでスキャンし保存する方法になります。昨年 の改正により大幅に規制が緩和され、今まで 3 万円未満の書類のみが対象になっていましたが、金額の 上限が廃止されるなどメリットが多くなりました。しかし、スキャンしたデータには「タイムスタンプ」(日本デー タ通信協会が認定した業者が証明する有料サービス)を付与する必要があり、コスト面での問題から実用 するには、まだ時間がかかりそうな印象です。 保存期間については、現在 9 年間ですが、平成 30 年 4 月 1 日以降からは 10 年間の保存が必要にな ります。会社によっては膨大になる領収書類を整理する方法として「スキャンによるデータ保存」に期待して いましたが、まだしばらくは原本での保存が必要になりそうです