安倍政権が掲げる経済政策のひとつに「デフレ脱却による景気回復」があります。金融緩和や補正予算による財政出動が要になるようですが、消費を促すためには労働賃金の引き上げが必要であると産業界にも要請しています。それを受けて賃上げをいち早く発表したローソンが記憶に新しいですね。
実は税制でも賃上げを促すような改正が予定されていますので紹介いたします。
1. 所得拡大促進税制の創設
これは 個人の所得水準を底上げする観点から、給与等支給額を増加させた企業には、当該支給増加額について、20%の法人税の税額控除を認めるというものです。(大企業は10%)
具体的には、法人が平成25年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する各事業年度にて適用されますが、給与等支給額には、法人の役員及びその役員の特殊関係者は除かれるなどいくつかの条件を満たす必要があります。
※詳しくはえびす会計にお問い合わせください。
2. 雇用促進税制
これは以前(輪通信23年9号)にも紹介しましたが、雇用者を増やすことによって法人税の税額控除ができる制度です。 この制度も現行の増加雇用者数1人当たり20万円の税額控除から40万円に引き上げられる予定です。 注意点としては、上記の「所得拡大促進税制」との併用ができませんので、自社にとって有利である制度を選択する必要があります。
このように税制上でも賃上げ及び雇用の増加を促進しています。安倍首相の思惑どおりの景気回復を期待したいところです。